表面加速装置 MVR

回流水槽の内壁面近くの水流は、摩擦の影響で遅くなる性質を持っています。観測部の水面近くの流場も、その影響を受けたものです。水表面のごく近くまで、均一な流速を設定するために開発されたのが、弊社の表面加速装置MVRです。 この装置によって、回流水槽での船舶工学実験の精度を向上させることが出来ました。
 また、研究の結果2次流れ抑制型表面加速装置が開発され、表面の流れの精度が更に向上しました。
底引き網の実験等、底面近くの流れの均一化のご要望に対しては底面加速装置を提供させて頂きます。

(2次流れ抑制型表面加速装置は(独)水産総合研究センター水産工学研究所 川島氏との共同開発によるものです。)

水位調整装置

水位調整装置は、回流水槽の観測部の定在波を抑制し、平滑な水面を設定するために有効なものです。
回流水槽内部の水量は、適正値を持っています。その水量よりも、多くても少なくても観測部には、定在波が発生してしまいます。
 また、その適正値は流速によっても変化します。従って、回流水槽の水面を平滑に保ったままでの実験を行うためには、流速を変えた際に、給排水が必要となります。
水位調整装置は、回流水槽と予備タンクの間で、水のやりとりをする方式をとっており、操作が簡易で確実、かつ無駄な排水が無いため経済的です。
 ユーザーのご希望に応じ、回流水槽運転と連動した自動水位調整装置の提供も可能です。

レーザ水位センサ

自動水量調整用タンク

定在波制御装置(リッジ)

回流水槽では、比較的高速域のある流速で、定在波が極大となります。これは、回流水槽の水量の調整では、制御出来ない流体現象です。
 弊社では、高速回流水槽実現のために、定在波制御装置(リッジ)を開発しました。
その機構は、水槽の観測部上流側底面から、リッジ(山の尾根)状の突起物を昇降させるものです。
高速流がリッジに当ることで、水面に波が発生します。この波で、回流水槽定在波を相殺して、実験が可能な平滑な水面を、つくることが出来るのです。

 リッジは故 田古里 元東京大学教授のご助言を基に開発されたものです。

高速水槽の観測部上流